探究学習って何?親子で育む「正解のない問い」に向き合う力

ゆめつむラジオ × 教育コラム

探究学習って、なに?

聞いたことはある。でも、説明できる……?

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Section 01

まずはクイズに挑戦!

3問のクイズに答えながら、「探究学習」のイメージを確かめてみよう。

Q1 / 3

探究学習とは、「好きなことを自由に調べる時間」のことである。

⭕ 正解! そうなんです、違います。探究学習は「好きなことを自由に調べる時間」ではありません。文科省は「実社会・実生活の中から問いを見いだし、課題を立てて情報を集め、整理・分析して、まとめ・表現する一連のプロセス」と定義しています。自由研究に近いけれど、もっと構造的なんです。
惜しい! 実は違うんです。探究学習は「好きなことを自由に調べる時間」ではありません。文科省は「実社会・実生活の中から問いを見いだし、課題を立てて情報を集め、整理・分析して、まとめ・表現する一連のプロセス」と定義しています。
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Section 02

で、探究学習って
結局なに?

パーソナリティA
「探究学習」って最近よく聞くけど、なんとなく「自由研究みたいなもの」ってイメージでした。
パーソナリティB
実は違うんですよ。文科省の資料を読んだら、もっと構造的なプロセスで定義されていました。
ただ、その説明文が難しすぎてびっくり(笑)
パーソナリティA
なんて書いてあったの?
パーソナリティB
探究的な見方・考え方を働かせ、横断的・総合的な学習を行うことを通して、よりよく課題を解決し、自己の生き方を考えていくための資質・能力を育成すること」。
……もう少しわかりやすくしていい?(笑)
パーソナリティA
ぜひお願いします(笑)。要するに……?
パーソナリティB
つまり、「ただ知識を覚えるんじゃなくて、世の中の課題を解決したり、自分はどう生きていくかを考える力をつけること」ってこと。
そのために、4つのプロセスを繰り返す学び方が探究学習なんだって。

📌 探究学習の4ステップ (ステップをタップして具体例を見る)

🔍

STEP 01

課題の設定

タップで具体例 ↓
日常生活や社会の中から「なんで?」「どうして?」という疑問を見つけ、自分で課題を設定する。

例:「なぜこの道にゴミが多いのだろう?」
📚

STEP 02

情報の収集

タップで具体例 ↓
実際に調べたり、体験したり、人に話を聞いたりして情報を集める。

例:道路を観察し、どんな人がいつ通るかをメモする。
🧩

STEP 03

整理・分析

タップで具体例 ↓
集めた情報を比較・分類・関連付けしながら「なぜそうなるか」を考える。

例:「夕方にビジネスマンが多いゾーンに缶が多い」という関係を見つける。
📢

STEP 04

まとめ・表現

タップで具体例 ↓
わかったことをまとめて発表し、また新たな問いを見つける。このサイクルを繰り返す。

例:ゴミ箱の設置場所を地域に提案してみる。

総合的な学習の時間とは

1998年の学習指導要領改訂で導入された授業枠。教科の枠を越えて、環境・国際理解・情報・福祉・健康などの現代的課題、または地域や学校の特色に応じた課題に取り組みます。小学校3年生〜高校まで設けられています。

探究学習との関係

「総合的な学習の時間」という授業の枠の中で、具体的な学び方として実践されるのが「探究学習(探究プロセス)」です。2022年度から高校では「総合的な探究の時間」に名称変更され、自己のキャリア形成と結びつけたより高度な探究が求められています。

参照 総合的な学習(探究)の時間:文部科学省

Section 03

私たちが受けた教育と
何が違うの?

📖 従来型の学習
教科書の内容をインプット
テストで正解か不正解かを判定
問いは教師・教科書が用意する
覚えた知識の量が評価される
🔭 探究型の学習
実社会・実生活から問いを自分で立てる
正解のない問いに向き合い考え抜く
知識を「使えるスキル」として運用する
プロセス・思考・表現力が評価される

あなた自身が受けてきた授業は、どちら寄りでしたか?

📖 従来型0票
🔭 探究型0票
Section 04

なぜ今、探究学習が
大切だと言われているの?

スライドを送りながら、時代の変化と探究学習の必要性を確かめてみよう。

背景 01

社会の変化は
かつてないスピードで進んでいる

一昔前は「良い大学に入り、良い会社に就職すれば安泰(安心)」と思われていた時代がありました。知識を覚え、正解を素早く出す能力が評価されていた時代です。

しかし今は、10年前には存在しなかった職業が生まれ、今ある仕事の多くが形を変えていく時代。「正解を暗記する力」よりも「正解のない問いに向き合う力」が求められています。

この変化に対応するため、OECDは2015年にEDUCATION 2030プロジェクトをスタート。「予測不可能な未来を自分でナビゲートする力」を中核に据えた教育像を世界に提唱しました。

EDUCATION 2030とは

OECD(経済協力開発機構)が2015年に立ち上げたプロジェクト。「まだ存在しない職業・想像もできない社会課題・発明されていない技術」に対応するため、21世紀を生きる子どもたちに必要な知識・スキル・態度・価値観の共通理解を世界規模で構築することを目指しています。

「学びの羅針盤(ラーニングコンパス)」

EDUCATION 2030の中核概念。固定的な指示を与えるのではなく、「見知らぬ環境の中を自分でナビゲートし、意味のある方向を見つける力」を育てることを強調しています。日本の探究学習の方向性と深く共鳴しています。

AARサイクル

Anticipation(見通し)→ Action(行動)→ Reflection(振り返り)のサイクルを繰り返すことで学びを深める考え方。日本の探究プロセス(課題設定→情報収集→整理分析→まとめ表現)と目指す方向は同じです。

          

参照 Future of Education and Skills 2030/2040 | OECD

背景 02

AIが進化するほど、
「問う力」が人間の強みになる

AIはすごい。与えられた課題に対して、人間よりもはるかに速く、正確に答えを出します。だからこそ問われるのが「では、人間にしかできないことは何か?」です。

🤖 AIが得意なこと
  • 与えられた問いへの高速回答
  • 大量データの処理・分析
  • パターン認識・予測
  • 決まったルールの最適化
🧠 人間の強み
  • 「そもそも何を問うか」を考える
  • 文脈・感情・倫理を判断する
  • 多様な他者と協働する
  • 自分なりの「納得解」を見つける

探究学習が育てようとしているのは、まさに右側の「人間の強み」です。AIに問いを渡す前に、「何を問うか」を考える力こそが、これからの時代に必要な力だということです。

背景 03

親世代のアップデートが
カギを握っている

探究学習の必要性はわかった。でも、「じゃあ子どもにどう関われば?」と考えたとき、長年染み付いた「正解を求める価値観」が壁になります。

「テストで丸が多ければ◎、少なければ△」という私たちが受けてきた評価観を、そのまま子どもに当てはめてしまうと、自由な探究や試行錯誤を「邪魔」してしまうことがあるのです。

❌ 探究を妨げる言葉
「それ、正解じゃないよ」
「もっと効率よくやりなさい」
「そんなこと調べてどうするの?」
⭕ 探究を応援する言葉
「なんでだろうね?一緒に考えよう」
「それ面白いね、もっと調べてみようよ」
「正解はひとつじゃないけど、君はどう思う?」

子どもを「育てる」のではなく、一緒に「探究するパートナー」になる。その意識のシフトが、親にとっての探究学習かもしれません。

Section 05

親として、何ができる?

正解はありません。でも、できることのヒントはあります。気になる項目を開いてみてください。

日常のなかで生まれる「なんでかな?」「どうしてこうなったのかな?」という素朴な疑問は、探究の種です。そこにすぐ「正解」を教えるのではなく、「どうしてだろうね、一緒に考えてみようか」と背中を押す姿勢が、問いを育てます。

「調べ学習と、子どもの日常や興味関心を結びつけて考えられるようなヒントを出すのもいいですよね。」
— ゆめつむラジオより

子は親の背中を見て育つ、とよく言います。親自身が「わからないことを調べる」「疑問を持つ」「違う意見を面白がる」姿を日常の中で見せることが、子どもの探究心に大きな影響を与えます。

完璧な答えを持つ親より、一緒に考えてくれる親のほうが、探究を育てます。

「“子は親の姿を見て育つ”じゃないですけど、そういう子どもを育てたいと思ったとき、近くにいる大人がそういう生き方をしているかどうかってすごく大事になってくる。」
— ゆめつむラジオより

YouTube・SNS・ショート動画……情報は自動的に流れ込んでくる時代です。受動的に受け取るだけでは、自分なりの視点で物事を捉える機会は失われてしまいます。

食事の時間や移動中に「今日何が面白かった?」「なんでそう思う?」と問いかけることは、単なる感想の共有ではありません。感じたことを自分の外へ出す「自分の考えを言葉にする練習」を繰り返すことで、次第に自分なりの鋭い「見方」が磨かれていくのです。

「家族の対話が少ない環境(問いかけられ、考える機会が少ない環境)で、物事の本質を捉えるような見方ができる子どもが育つかと言われたら、やっぱりむずかしい。」
— ゆめつむラジオより

「子どもに何かを教えてあげよう」ではなく、「子どもと一緒にわからないことを楽しもう」という姿勢のシフトが大切です。発達段階は考えながらも、一緒に面白がる・一緒に驚く・一緒に考えるというパートナー的関わりが、探究する力の土台をつくります。

「子どもを子ども扱いするんじゃなくて、一緒にそれを楽しむっていうことがすごく大事なのかなって思うんですよね。」
— ゆめつむラジオより
Section 06 — みんなの答えを見る

あなたはどちらに
共感しますか?

正解はありません。あなたの直感で選んでみてください。

「探究する力は、
どのように育まれると思いますか?」

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このページのもとになったトークです。「夢つむぐ学校」の運営メンバーであり、2児の父親でもある「まみー」と「しりゅー」が、親目線でリアルな本音を話しています。ぜひ動画でもお楽しみください。

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